穏やか じゅんや

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「クラッシャー上司」とは?指導する立場の人なら知っておくべき

「クラッシャー上司」という言葉を知っていますか?

クラッシャー上司とは、
「部下を精神的に潰しながら、どんどん出世していく人」
です。

僕は、そんな上司いるよなぁと、最初は面白半分でこの本を読み始めました。
でも、本を読み進めるうちに、自分にもクラッシャーの要素があると気づき、反省しました。
人を指導する立場の方、上司として働く方は、読んでおくべき本だと思います。

部下がついてこない、やる気が見られない、思うように動いてくれないなどの悩み。
実はあなたの振る舞いに原因があるのかも知れないのです。


『クラッシャー上司』(松崎一葉)

 

クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち (PHP新書)

クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち (PHP新書)

 

 

本書では、

  • クラッシャー上司の実態とは
  • なぜクラッシャーはそんなことをするのか?
  • クラッシャー上司対策

が書かれています。

クラッシャー上司とは

 クラッシャー上司は、部下を精神的に潰しながら、自分はどんどん出世していきます。
そういう働き方に疑問を持たないどころか、自分のやっていることは善であるという確信すら抱いている者たちです。
そして、潰れていく部下に対する罪悪感がありません。
精神的に参っている相手の気持ちがわからないのです。

  • 自分は善であるという確信
  • 他人への共感性の欠如

この二つのポイントは、どんなクラッシャー上司にも見て取れる特徴です。

本書には、クラッシャー上司の事例がいくつか書かれているので、どんな人たちなのか、イメージが湧きやすいです。

 

僕が印象に残った事例を1つ紹介します。


雪隠(せっちん)づめ

クラッシャーB。
彼は、他者への共感性がないに等しい人物です。
完璧主義で、それが善だと思って疑わない。それを部下にも強要するのです。

彼らは能力があり、仕事ができる。しかし、部下を時には奴隷のように扱い、失敗するとネチネチ責め続け、結果的に潰していきます。

相手のマイナス部分の指摘を休む間を与えず続けます。

以下のように、30分でも一時間でも質問と要求を投げ続けるのです。

クラッシャーBと部下G

B:なぜ△店の数字が落ちている?
G:担当が替り、これまでのやり方が通じないんです。
B:どの部分がどう違うのか、今ここで具体的に説明して。
G:(説明)
B:先方の言う通りにするのが営業だ。
G:はい。わかりました。
B:わかって何をどうするんだ?具体的に。
G:現時点では、まだアイデアがないので、時間をください。
B:ここで考えよう。
G:でも、資料もないので・・・。
B:そのホワイトボードに見取り図を描いてみればいいじゃないか。
G:わかりました。(描き始める)
B:で、何?だからどこをどう変更するんだよ?
G:やはり、準備しないと上手く説明できないので・・・。
B:じゃあ、周りの助けは要らないってことか?
G:そうではありませんが・・・。今は難しいです。
B:難しとかはどうでもよくて、どこを変更すればいいのか、今、君の頭の中にあるものを出せばいい。ほら、早く。
G:・・・。申し訳ございません・・・。
B:申し訳ございませんとか謝罪なんかはどうでもよくて、早く出して、ほら。

 

また、クラッシャーBはクライアントへの資料作成で、こんな指導をします。
パソコンのキータッチの指の配置から指導。
パワーポイントの作成では、フォントの大きさから背景の色味の調整に至るまでアドバイス
もちろん文章は「てにをは」レベルまで厳しくチェック。

 

部下Gは頑張り屋です。
クラッシャーBの過酷な要求にも何とか応え、ここが勝負なのだと、心身ともに相当無理をして頑張ります。その甲斐あり、完成度の高い提案を作成し、クライアントへの提案が成功します。

ところが、会社で待っていたクラッシャーBは、吉報を受けると同時にこう言います。
「ようやく△店がこっちを向いた。その余力で、次に行こう。うちがロクに相手にされなかった□店を口説き落とす。まずは来週のミーティングまでに提案書のたたき台づくりだ!」

やがて部下Gの顔から精気が消え、ついには退職してしまいます。

 

クラッシャーBは、人を褒めるという行為ができないのです。
マイナス部分の指摘ばかりで、他者のプラス部分を見ません。


クラッシャーを生み出してしまう組織にも問題があります。
そもそも、日本の企業社会にクラッシャー的な傾向が強いのです。

滅私奉公して右肩上がりの経済の時代に出世した人たちが会社の上層部を占めています。また、過重労働に耐えられない社員はすでに会社を辞めています。残っているのは、ハードワークに耐性のある中高年社員たちで、滅私奉公することが善であるという確信を強く抱いている人々なのです。

僕の経験

僕も、雪隠づめをする上司についた事がありました。
彼は、毎日のように1時間も2時間も質問と要求を僕に投げ続けてきました。
「何でそんなやり方するの?全然ロジカルじゃない。」
「だったら何でやらないの?意味がわからない。」
「この言葉の定義は?わかるように説明してよ。」

もう、次から次へと溢れるように苦言とか質問を浴びせてきます。
そして、最も不満だったのは、僕がそれらの質問に答えている途中で、話をさえぎって、別の質問をぶつけてくるのです。
全然、こっちの話は聞いてくれません。聞くつもりもない様です。

僕には、自分の不満をぶつけているだけにしか見えませんでした。
実際、その上司は言いたいことを言い尽くすと、去っていきます。


一方で、僕が若手などに指導する場面を振り返ってみると、つきっきりの指導とか、雪隠づめみたなことをしていたことにも気づきました。
僕自身にもクラッシャーの要素があったのです。
これにはショックのようなものを感じました。

でも、言ったことをやらない人とか、同じ失敗を繰り返す人とかには、つきっきりの指導とか、質問を投げかけ続ける必要もあると思います。

その場合でも

  • 自分は善であるという確信を持たない
  • 他人への共感性を持つ

ことが必要なのだと思います。

 

相手の意見にも耳を傾けること。
相手を人間として見て、指導できているか。

 

クラッシャーに欠けていること

 本書では、クラッシャーは褒める力が欠けていると言います。
確かに、僕は人を褒めたことがほとんど無い。
人に共感する力が不足しているのです。
「鈍い」と言っても良い。

上司の仕事のうちとても重要なのは、部下の承認欲求を満たす上手な「褒め方」だそうです。
人は「仕事で評価される」「承認される」という「報酬」を得ることで、持続的にハイパフォーマンスを発揮できるのです。

「褒める」ことは部下の「成功して嬉しい」という気持ちに「共感」すること。つまり、褒められないということは「共感」する力が欠けているのです。

 

褒め方の基本形4ステップ
①成功までの努力の「経過そのもの」を褒める
②成功した結果を「論理的に評価して」褒める
③成功を共に喜び、共感する。
④次の成功への期待を表明して課題を呈示する。

多くの職場で行われているのは、せいぜい②と④だけ。
これでは人の承認欲求は満たされません。
実は「褒める」ためのスキルが必要なのです。


具体的な例
①よくやったな!俺はお前の努力を見てたよ。あれだけやれば、万が一契約が取れなくても多くを学ぶだろうなと見ていたよ。

②今回の成功は、トレンドをクライアントに示したあのプレゼンが効いたのだと思うよ。よく分析したよ、偉い。成長したな。

③俺は契約が取れたことも嬉しいが、それ以上にお前が成長したことが、とっても嬉しいんだ。ほんとに良かったよ、嬉しいよ!

④次の△店の戦略を練ろうぜ。お前ならイケるはず。次に向けて、今夜は飲んで羽をのばそう!

クラッシャーへの対処方法

 もし、あなたがクラッシャー上司のターゲットになっていたら、どう対処すべきか。

本書にはいろいろ対策も書かれています。
一例を紹介すると、以下です。


上司の興奮を治める

 穏やかな態度で話を聞きます。
本人の怒りには一切反論せず、ひたすら言い分に頷きながら、たっぷりと時間を取って傾聴に徹する。
「おっしゃることはよくわかります。」
「なるほど、なるほど」
「そうだと確かに困りますよね」
と傾聴しながら、ときに共感を示します。
この受容と傾聴を続けていけば、どんな人でもたいてい興奮が治まっていきます。

 

自分の限界点を知る

 我慢して滅私奉公を続ければ、いずれ心身が破たんします。
その限界点の予兆を自分で認識しておくことです。
「億劫感」とか、「イライラ」していないか。
自分の変化を感じ取り、限界の予兆を知っておきます。

 

◇自分は、どう活かす?

 自分がクラッシャーにならないために、相手に関心を持とうと思います。
みんな、その人なりの生活とか人生を持っています。
それを感じ、人を道具のように扱わないことですね。

  • まず、相手の考えを聞き出す。一方的に自分の考えを話さない。
  • 自分のやり方が絶対に正しいとは思わない。
  • 相手を褒める

いきなり褒めるのは難しそうなので、

  • 相手がどんな良い行動をしたのか
  • 相手の良い部分

を意識してメモするようにしています。